花は紅

生きづらさを抱える人間が森田療法を実践するブログ

悪いことは必ず起きる

今日思ったことをつらつらと書きます。

あなたの隣人を愛するように、あなた自身を愛しなさい

クリスチャンであれば「逆だろ!?」とつっこみたくなると思いますが、これでいいのです。
私は常日頃「私は本当に自分のことしか考えていない奴だなぁ」と思いながら生きているのですが、その割に自分自身を愛していません。
自分のことで頭がいっぱいだけど、自分を愛していない。
以前から気づいてはいたのですが、今日改めてこのことを実感したので、ちょっと書いておきます。

今日は仕事で少し注意を受ける場面がありました。
仕事の帰り道はもちろん、注意されたことを繰り返し思い出しては涙目になり、頭の中で自分に対してこんな台詞を吐いていました。

「どーせおまえはバカなんだから、何やったって無理なんだよ」

この台詞を自分に投げつけた瞬間、「あ、私って自分に対してこんな言葉を浴びせているんだな」と急に冷静になりました。
もし友人が「仕事で失敗をした」と打ち明けてくれたら、こんな台詞をぶつけるだろうか?
いや、絶対に言わない。
人に嫌われたくないから相手を傷つけない、という自己中心的な気持ちがあることは認めます。
しかし、落ち込んでいる友人を慰めたいという気持ちも、もちろんあるのです。
その優しさが、自分に対してはまったく向けられていない。
まぁ、更に心の奥底を覗いてみれば、「友人の失敗は許せるけれど、自分の失敗は許せない(他人は不完全でもいいけど、自分は常に完璧な人間でありたい)」という欲望も潜んでいるとは思います。
しかし今日は純粋に、「落ち込んだ友人にかけるような言葉を、自分自身にもかけるようにしたらいいんだよなぁ」と思いました。

悪いことは必ず起きる

「本当の勇気は『弱さ』を認めること」という本を読み始めたのですが、その本に以下のような文章がありました。

…それでも喜びを受け入れ、喜びの瞬間に身をゆだねるたび、回復力と希望がはぐくまれているのである。
喜びは私たちの血肉となり、悪いことがあったときに(それは必ず起きるのだが)対処できる、より強い自分になっているのだ。

私はこの文章の(それは必ず起きるのだが)というカッコ書きを読んだ瞬間、ものすごくほっとしました。
そうか、悪いことは必ず起きるんだ。逃げられないんだ。だから頑張って逃げようとしなくていいんだ……。

うろ覚えですが、「極楽を求めて地獄に苦しむ」という言葉があります。
極楽という「得られないもの」を求めることで、かえってそれが得られないという地獄の苦しみを味わうことを指すのでしょう。
私も同様に、未来の安楽という得られないものを求めてしまい、かえって現在を楽しめなくなっている。
「悪いことなんて起きない。私はきっと大丈夫」という風に自分に暗示をかけようとすると、私の場合はかえって不安が大きくなってしまう…。

悪いことはどんなに手を尽くしても起きるんだから、あえて逃げようとしなくてもいい。
こういう考え方のほうが案外楽になるもんだなぁと個人的には思います。
(それでも悪いことから逃げたくなるのが人情というものですが)